落語の演芸場を「寄席」と言い、ほぼ毎日公演している場所を「定席」と呼ぶのですが、上方落語の唯一の定席が「天満天神繁昌亭(はんじょうてい)」です。
2006年9月に誕生し、大阪の新名所として注目されています。
この記事では、上方落語を楽しみたいという方のために、大阪市の「天満天神繁昌亭」についての紹介をしています。
料金やアクセスについても紹介していますが、他にもチケットを購入して座席に座るまでの流れや、会場での注意点なども紹介していますので、参考にしてください。
天満天神繁昌亭
天満天神繁昌亭の歴史
大阪天満宮界隈にはかつて8軒もの寄席がありましたが、戦後、次々と姿を消し、定席の寄席がない状態が長らく続いていました。
これは、漫才人気が高まったことや、エンターテイメントの中心が、寄席からテレビなどに移行していったことが要因のひとつと言われています。
上方落語の寄席がないことを問題視した、当時の上方落語協会の会長であった桂三枝さんが中心となり、2006年9月に天満天神繁昌亭が作られました。
繁昌亭のホームページで、桂三枝さんの言葉が掲載されていて、当時どのように尽力されたかもお話してくれているので、興味がある方は、繁昌亭のホームページもみて見てください。
アクセス・ホームページ
- 住所:〒530-0041 大阪府大阪市北区天神橋2-1-34
- ホームページ:https://www.hanjotei.jp/
下記に書いているように、最寄りの駅から徒歩圏内であり、アクセスも良好です。
専用の駐車場や駐輪場はないので、公共の交通機関を利用して行くようにしましょう。
Osaka Metro谷町線・堺筋線「南森町駅」4番出口から徒歩3分
JR東西線「大阪天満宮駅」7番出口から徒歩3分
JR環状線「天満駅」から徒歩15分
入場料・開演時間
繁昌亭では、朝席・昼席・夜席が公演されています。
昼席
昼席は、13時に開場し、公開時間は、13時30分〜16時10分までです。
全席指定席となっています。
種類 | 当日券 | 前売り券 | 団体(前売り・10人以上) |
---|---|---|---|
一般 | 2,500円 | 2,800円 | 2,250円 |
65歳以上 | 2,300円 | 2,500円 | 2,250円 |
身障者 | 2,000円 | 2,200円 | 1,800円 |
学生 | 1,000円 | 1,500円 | 学校団体は別途相談 |
昼席は、若手の落語家から登場し、間で色物(手品や漫才など)が登場、最後にトリが落語を披露するような番組の流れです。
一般的な寄席での講演会のイメージに最も近いものではないでしょうか。
学生のチケットの枚数には限りがあるので、学校などの団体の方は、別途相談するようにしてください。
朝席・夜席
朝席と夜席は、日替わりで落語の講演会やイベントが開催されています。
朝席は、団体貸切公演を開催する事ができるという特徴があります。
夜席は、独演会や一門会など、各落語家が主催する会を中心に、講演会が行われています。
開演時間や料金は、それぞれの講演会やイベントによって異なりますので、ホームページを確認してください。
繁昌亭の番組表は、こちら。
座席
繁昌亭の席の全体図は、上の図のようになっています。
全席指定席で、1階が153席、2階が63席の合計216席です。
1階には、車椅子で観覧できるスペースもあります。
2台程度、車椅子で入れるスペースがあります。
全席指定席でどこに座るか迷うと思うのですが、コンパクトな作りなので、後ろの方に座っても、舞台との距離は結構近く感じます。
あまり、前列ということに拘らず、後ろの方の席でも楽しめる距離感だと思います。
チケットを買って、座席に座るまでの流れ
それでは、チケットを買って、席に座るまでの流れを解説していきます。
チケットを買う
繁昌亭に着いたら、チケットを購入します。
建物の右側にある小屋がチケット売り場です。
ここで、チケットを購入します。
全席指定席なので、座席表を見せてもらいながら、希望の席を伝えます。
満席の場合は、当日券を購入することができません。
心配な方は、事前に前売り券を購入してください。
前売り券は、チケットぴあで、購入することができます。
入り口で、チケットを渡す
チケットを購入したら、ここの入り口から中に入ります。
中に入ったら、スタッフの方がいるので、チケットをもぎってもらいます。
指定席に座る
購入したチケットの右下に座席番号が書いてあるので、その席に向かいましょう。
ちなみに上のチケットは、「1階 く列 16番」の席のチケットです。
座席表で言うと、下の画像の場所になります。
落語を楽しむ
あとは、座って落語を楽しむだけです。
楽しい時間を過ごしてください。
マナーと注意点
では、繁昌亭でのマナーや注意点について、いくつか紹介していきます。
場内での飲食について
繁昌亭の会場内では、食事は禁止なので、注意をしましょう。
また、飲み物もアルコール類は禁止なので、持ち込まないようにしてください。
駐車場について
繁昌亭は、専用の駐車場はないので、公共の交通機関を使って、会場に向かうようにしましょう。
未就学児の入場について
繁昌亭では、未就学児の入場は、原則禁止となっています。
写真撮影について
どこの寄席でもそうですが、会場内の写真撮影、録音・録画は禁止となっています。
公演中の会場からの出入り
公演が開始してから、お手洗いなどに行きたくなって、会場から出入りする際は、落語の演目と演目の間の時間に入退場をして、他の観客の方の妨げにならないようにしましょう。
まとめ
この記事では、上方落語の唯一の寄席である「天満天神繁昌亭」についての紹介をさせていただきました。
上方落語を気軽に楽しむための参考にしていただければと思います。
また、落語をこれから楽しみたいという方に向けて他の記事も作成していますので、こちらも参考にしてください。