本当にまんじゅうが怖い?落語「まんじゅうこわい」のあらすじとオチを解説

まんじゅうこわい アイキャッチ

古典落語の名作『まんじゅうこわい』は、シンプルな設定ながらも巧妙な笑いが詰まった一席です。
「まんじゅうが怖い」というユニークなテーマを軸に、人間のちょっとした嘘がコミカルに描かれています。

落語初心者にもわかりやすく、何度も繰り返し楽しめるこの噺は、現代でも多くの人々に愛され続けています。

この記事では、落語「まんじゅうこわい」のあらすじや、登場人物、最後のオチなどについて紹介しています。

目次
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落語「まんじゅうこわい」とは?

まんじゅうこわい

「まんじゅうこわい」は、古典落語の中でもよく知られている演目で、シンプルな内容なので、落語初心者にもおすすめしたいお話です。

このお話は、主人公が友人たちと集まって、話していると「何が怖いか?」という話題になります。
蛇や高いところが怖いと他の人たちが発言する中、主人公は、「まんじゅうが怖い」と言い出します。

ブルブルと震えて怖がる主人公をみて面白がった友人たちは、もっと怖がらせようと饅頭を持ってくるのですが…。
というお話です。

このお話は、シンプルな設定であり、会話のテンポが良く、比較的聞きやすい演目です。

まんじゅうこわいの登場人物

主な登場人物

それでは、まんじゅうこわいに出てくる登場人物を紹介していきます。

主人公

この物語の主人公で、友人たちと一緒にバカ話をしています。
「何がこわいか?」の話題ををしている中、「まんじゅうがこわい」と言い出します。

したたかな一面を持った人物です。

友人たち

友人A

主人公の友人たちは、主人公の「まんじゅうが怖い」という発言を受けて、日ごろの鬱憤を晴らすため、いたずらを仕掛けます。

まんじゅうこわいのあらすじ

あらすじ

それでは、「まんじゅうこわい」のあらすじを紹介していきます。

すけさん

登場人物の友人たちは、話がシンプルにわかりやすいように、この記事では、友人A、友人Bという形で、表記しています。

町内の若い衆が集まって、くだらない話を始める

町内の若い衆が集まって、わいわいと話し合っています。

友人A

お!ずいぶん大勢集まったな!
そういえば、Bの野郎がまだ来てねぇけど、遅れてやがんのか?

そして、遅れて登場する友人B。

友人B

助けてくれー!
後ろを見てくれ!
ヘビはいねぇだろうな!?

友人A

え??
ヘビなんざいねぇよ。

友人B

そりゃ良かったー…
いや、遅れちまったから、近道しようとしたら、ヘビがいてびっくりだよ!
ヘビだけは、ダメなんだよなぁ。

友人A

情けねぇなぁ…
まぁ、確かに人間、あれが嫌い、これが嫌いっていうもんがあるからな。

それぞれの怖いものは何か?という話に

その話の流れから、それぞれの怖いものは何かという話になっていきます。

友人A

Bは、ヘビが嫌いなんだなぁ。
Cは、何か嫌いなもんがあるかい?

友人C

俺は、蜘蛛が嫌いだなぁ。

友人A

確かに蜘蛛は気持ち悪いよな。
Dは?

友人D

俺はねー、カエルだな。
カエルだけは、どうしても好きになれねぇ。

そんな調子で、ナメクジが嫌いだ、アリが嫌いだなど、口々に自分の嫌いなものを打ち明けていきます。

嫌いなものはないと言い張る主人公

それぞれの嫌いなものを話している最中…

主人公

お前たちは、相変わらず情けない奴らだなぁ。
大の男が…。
俺には怖いものなんか何ひとつねぇよ!!

友人B

相変わらず嫌なヤツだねぇ…
本当に何にもないのかい?

主人公

怖いもんなんか、何もねぇよ!

あるものが怖いと言い出す主人公

主人公

あ…そういえば…
怖いもの思い出しちまった…

友人B

お!怖いものあるんじゃねぇか。
なんだい?言ってみろ。

主人公

まんじゅう…

友人B

え?

主人公

だから、まんじゅうが怖ぇんだよ。
あーー
思い出すだけで気分が悪くなっちまった。
あー、もうダメだ

そう言って、主人公は、奥の部屋に布団を敷いて寝込んでしまいます。

主人公にいたずらを始める友人たち

友人A

聞いたか?
あいつまんじゅうが怖いんだってよ。
変わったヤツだよなー。

友人B

あの野郎、普段から嫌なやつだよー
俺たちのことをバカにしてやがる。

今日はあいつに仕返しをしてやらねぇか?

友人A

仕返しって何をするんだい?

友人B

あいつの嫌いなまんじゅうを山盛り買ってきてよ、あいつの枕元に置いてやろうぜ。

主人公の枕元にはまんじゅうを置く友人たち

主人公の枕元に大量のまんじゅうが運ばれていきます。
そして、まんじゅうを枕元に置いた友人たちは、部屋の障子を閉めます。
すると、部屋の中から…

主人公

ぎゃーーー!!!まんじゅうだーー!!!
まんじゅう怖いよー!!!

友人B

はっはっは。
怖がってる、怖がってる。

主人公

まんじゅう怖いよ…
中は、なんだろう。
つぶあんだ!つぶあん怖いよー!!

友人B

怖がってやがるなー。

主人公

つぶあん怖いよー!!
もぐもぐもぐ…

あ!栗まんじゅうだ!
栗まんじゅうも怖いよー!!
もぐもぐもぐ…

友人B

ん?なんか様子がおかしいな。
中を覗いてみるか!

友人たちが、障子を開けると

様子がおかしいと思った友人たちは、障子を開けて中を覗きます。

主人公

まんじゅう怖いなー。
つぶあんもこしあんもどっちも怖いよー
もぐもぐもぐ…。

友人たちが、障子を開けると、怖い怖いと言いながら、山盛りになった饅頭を食べている主人公の姿がありました。

友人B

おい!
まんじゅう食ってるじゃねぇか!
この野郎、騙しやがったな!

主人公

あ!見つかっちゃった!
まんじゅうは、美味しくいただくよ。

友人B

この野郎ー…
本当は何が怖いだ!
言ってみやがれ!

主人公

ここらで、熱ーい、お茶が怖い。

まんじゅうをたらふく食べた後、主人公が熱いお茶を要求するというオチで、このお話は終わります。

まとめ

「まんじゅうこわい」は、シンプルな内容のお話で、落語初心者の方にもおすすめです。

もし「もっと落語のことを知りたい!」と思われている方は、初心者向けの落語の本を読むのも一つの方法です。
どのようなお話の落語があるのかという内容の本や、実際に寄席(落語の演芸場)の行き方を解説してくれている内容の本もあります。

こちらの記事でも、落語初心者におすすめの本や、寄席の楽しみ方やマナーについてなど解説していますので、参考にしてみて下さい。

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