料金の安さが魅力の夜行バスですが「夜行バスって実際どんな感じなんだろう?」と、予約するのをためらう人も少なくありません。
夜行バスは、うまく使えば、移動費を大幅に節約できる便利な交通手段です。
この記事では、夜行バスの車内の雰囲気やメリット・デメリット、快適に過ごすためのコツなどをわかりやすく解説します。
夜行バスを利用しようか迷っている方は、ぜひ判断材料として参考にしてみてください。


夜行バスってどんな感じ?車内の様子や雰囲気

夜行バスの車内は、初めて利用する人には想像しづらい部分もあるかと思います。
座席の雰囲気など、実際に乗ってみないとわからないことも多いですよね。
ここでは、夜行バスのリアルな車内の様子や利用者の雰囲気について詳しく紹介します。
車内の様子

夜行バスの車内は最初から真っ暗というわけではなく、乗ってすぐに全員が眠るわけでもありません。
出発時間にもよりますが、消灯時間までは照明が点いたまま走行し、時間になると照明が落とされ、乗客がそれぞれ眠る準備を始めます。
座席ごとにカーテンがついている車両も多く、周囲の視線を気にせず過ごせるように工夫がされています。
窓ガラスにかかっているカーテンは常に閉められているので、外の景色を楽しむということはできません。
携帯の充電ができる車両も多いので、消灯時間までは各々スマホを見たりしながら過ごしています。
利用者の層と夜行バスのリアルな印象
夜行バスの利用者は、大学生や20〜30代の若い人が多く、男女の比率はおおむね半々くらいです。
ひとり旅の人、同性の友達同士、カップルなど、さまざまな目的で利用されています。
車内は静かで、会話をしている人はほとんどいませんが、消灯時間までは小声で話している人も見られます。
マナーを守る人が多く、全体的に落ち着いた雰囲気で、思ったよりも快適に過ごせます。
ごく稀に酔っ払った乗客を見かけることがありますが、そのような場合は運転手がしっかりと対応してくれるので、心配する必要はありません。
すけさん酔っ払った乗客がいると説明したのですが、僕も何度も高速バスを使って、実際に見たのはたった1度だけなので、過剰に心配しなくても大丈夫です。
夜行バスのメリットとデメリット


それでは、夜行バスを利用するメリットとデメリットを紹介していきます。
夜行バスのメリット


夜行バスのメリットを紹介します。
交通費を大幅に節約できる
夜行バスの最大の魅力は、なんといっても交通費の安さです。
同じ区間を移動する場合でも、新幹線や飛行機に比べて半額以下になることも珍しくありません。
たとえば私の住む広島から東京までの場合、新幹線だと約2万円ほどかかりますが、夜行バスなら5千円台〜1万円前後で利用できます。
移動費を抑えた分、現地での食事や観光にお金を回せるのも大きなメリットです。
「できるだけ安く旅をしたい」「宿泊費を浮かせたい」という人にとって、夜行バスは非常にコスパの高い移動手段といえます。
宿泊費を節約しながら移動できる
夜行バスのもうひとつの大きなメリットは、「移動」と「宿泊」を同時にこなせることです。
夜のうちに出発して、翌朝には目的地に着くため、ホテルに泊まる必要がありません。
たとえば、夜22時に広島を出発して翌朝7時に東京へ到着する便なら、1泊分の宿泊費をまるごと節約できます。
移動中に眠ることで、朝から観光や予定をスタートできるのも嬉しいポイントです。
朝から行動できて時間を有効に使える
夜行バスは、朝に目的地へ到着する便が多いため、到着後すぐに行動を始められます。
新幹線や飛行機で長距離を移動する場合、どうしても移動だけで半日近くかかってしまいますが、夜行バスなら早朝に現地へ着くため、朝一番から観光地巡りや朝食を楽しむことができます。
限られた日程で効率よく旅行したい人にとって、夜行バスは時間を最大限に活かせる移動手段といえるでしょう。
夜行バスのデメリット・注意点


夜行バスのデメリットや注意点を紹介します。
熟睡しにくく、疲れが残ることがある
夜行バスは長時間座ったまま移動するため、どうしても熟睡しにくいというデメリットがあります。
座席のリクライニングを倒しても完全に横になれるわけではないため、翌朝に肩こりや腰の張りを感じる人も多いでしょう。
また、同じ姿勢が続くことで、お尻が痛くなってしまうこともあります。
ただし、3列独立シートやプレミアムシートを選べば、隣との間隔も広く、リクライニングの可動域も大きいため、快適さはぐっと向上します。
「しっかり眠れないかも」と心配な人は、できるだけリラックスできる座席タイプを選ぶと安心です。
トイレ休憩やサービスエリアのタイミングに注意
夜行バスは、移動の途中にサービスエリアなどで休憩することが多いです。
トイレ付き・トイレなしの車両にかかわらず、だいたい2〜3時間おきに1回のペースで休憩があります。
ただし、3時間以上トイレ休憩がない夜行バスもあるため、心配な人は、予約時に「トイレ付き車両」を選ぶと、安心して夜行バスを利用することができます。



僕は、トイレ付き車両を選んだときに「トイレに行きづらくて失敗したな」と感じたことが過去にあります。
あとで、おすすめの席の紹介もさせてもらいます。
遅延や渋滞のリスクがある
夜行バスは道路状況や天候の影響を受けやすく、渋滞や事故などで到着が遅れることがあります。
特に大型連休や年末年始などの繁忙期は、高速道路が混雑しやすく、予定より1時間以上遅れるケースも珍しくありません。
到着時刻が多少前後することを想定して、予定に余裕をもたせておくと安心です。



僕自身は、遅延に遭遇したことはないのですが、友人は積雪などで到着時刻が大幅に遅れたそうです。
時間厳守の予定が朝にある場合などは、夜行バスの利用は避けた方が無難かもしれません。
夜行バスの乗り方:予約から乗車までの流れ


それでは、夜行バスの予約から乗車までの流れを紹介します。
1.予約
夜行バスの予約は、インターネットから簡単に行えます。
バス会社の公式サイトのほか、「高速バスドットコム」や「楽天トラベル」などの比較サイトを利用すれば、料金・出発地・到着地・シートタイプなどをまとめて確認できます。
人気の便は早めに埋まるため、特に週末や連休は数週間前の予約がおすすめです。



吹予約メールや乗車票(QRコード・予約番号など)は、乗車の際に提示が必要な場合があります。
バス会社によって提示が必要な形式が異なるため、予約後に内容を確認して保存しておきましょう。
2.乗り場に集合
予約時に出発場所が確認できるため、当日はその場所に集合します。
初めて利用する人は、出発の20分前には現地に到着しておくと安心です。
夜行バスの乗り場は、駅前や高速バスターミナルなどに設けられていることが多いですが、バス会社によって場所が異なります。
焦らずに乗車できるよう、集合時間と出発場所は前日までに再確認しておきましょう。
3. 乗車
出発時間が近づくと、係員や運転手から乗車案内が行われます。
予約時に届いたメールやQRコード、または予約番号を係員に提示して、乗車手続きを済ませましょう。
キャリーバッグやバックパックなどの大きな荷物は、乗車前にトランクへ預けて乗車します。
トランクは到着まで開けてもらえないため、貴重品や車内で使いたいものは手荷物として持ち込みましょう。



スマホの充電ケーブルなどは、持ち込みを忘れてしまいがちなアイテムです。
必要なものは出発前に手元にまとめておくと、スムーズに乗車できます。
夜行バスの席タイプと特徴


夜行バスの席タイプは、大きく分けて3つに分けられます。
それぞれについて、解説します。
4列シート


4列シートは、夜行バスの中でも最も一般的で料金が安いタイプです。
通路を挟んで左右に2席ずつ並んでおり、定員が多いぶんコスパ重視の人に向いています。
ただし、隣の人との距離が近く、リクライニングの角度も浅いため、長時間の移動ではやや窮屈に感じることがあります。
その一方で、最近は座席ごとに仕切りカーテンが付いていたり、USB充電やブランケットが備え付けられている車両も増えています。
費用をできるだけ抑えたい人におすすめです。
3列独立シート


3列独立シートは、横に1席ずつ並ぶ「1+1+1タイプ」の配置で、すべての座席が通路で区切られています。
隣の人と直接接することがないため、プライベート感が高く、リラックスして過ごせるのが特徴です。
4列シートよりも座席の幅が広く、足元にも余裕があるため、長距離移動でも疲れにくい設計になっています。
また、多くの車両では座席ごとにカーテンが設置されている車両が多く、周囲を気にせず休むことができます。
料金はやや高めですが、快適さを重視したい人や、女性の一人旅にも人気のシートタイプです。
プレミアムシート


プレミアムシートは、夜行バスの中でも最も快適に過ごせる上位タイプの座席です。
1席ごとに独立しており、リクライニングの可動域が広く、足をしっかり伸ばせるゆとりがあります。
座席にはレッグレストやフットレスト、コンセント、読書灯などが備え付けられており、長時間の移動でも体に負担がかかりにくい設計です。
料金は他のシートより高めですが、移動中もできるだけ快適に過ごしたい人におすすめのシートです。
夜行バスを快適に乗るコツ


それでは、バスを快適に乗るコツを解説していきます。
トイレに困りにくいおすすめの席


夜行バスには、トイレがついている車両があります。
飛行機などは「トイレに近い場所は人の行き来が多いため、トイレから離れた席が落ち着いて座れる」と言われたりしますが、高速バスは「トイレに近い席」をおすすめします。
上の画像のような席の配置の場合だと、赤色の席の近くです。
これは、過去の僕の経験から感じたことです。
僕は、落ち着いた場所に座りたいため、トイレから離れた奥の席に座っていました。
そのバスは、とあるサービスエリアでトイレ休憩が終わったあと、5時間ほど車両から降りることができなかったのですが、車両にトイレがあるため特に不安は感じていませんでした。
しかし、いざ「トイレに行きたい」と思ったときに、問題に直面しました。
真ん中の列の人は足を伸ばして寝ているため通り抜けができず、前や後ろに行こうにも、通路に荷物が置いてあり、移動することができません…。


寝ている人を起こすのもなんだか忍びなく、僕はそこから数時間トイレを我慢するという修行のような時間を過ごしました。
このような経験があってから、トイレ付きの車両の場合は、必ずトイレに近い席を取るようにしています。
トイレに対する安心感が全く違うので、ぜひ参考にしてください。
トイレは出発前に済ませておく
夜行バスに乗る前は、必ずトイレを済ませておくのが鉄則です。
トイレ付き・トイレなしの車両にかかわらず、サービスエリアなどでの休憩まで、2〜3時間空くことも珍しくありません。
そのため、バスに乗る前にコンビニやバスターミナルで用を済ませておくと安心です。
休憩時間の過ごし方
夜行バスでは、2〜3時間ごとにサービスエリアで休憩が入ることが多いです。
このタイミングでトイレを済ませておくのはもちろん、軽く体を伸ばしたり、歩いたりすることで血流が良くなり、到着後の疲れを軽減できます。
外の空気を吸ってリフレッシュしたり、飲み物を買って喉を潤したりすると、気分転換にもなります。
ただし、休憩時間は10分ほどと短い場合もあるため、バスの場所や発車時刻を確認してから降りるようにしましょう。



バスの発車時刻は車内アナウンスがあったり、入り口付近のボードに書いてくれていたりします。
寒暖差に備えて羽織れる服やブランケットを持参
夜行バスの車内と、屋外とでは寒暖差がある場合もあるため、羽織れる服やブランケットを持参していると体温調整がしやすいです。
僕はあまり寒いと感じたことはありませんが、冷房が苦手な方や冷え性な方は、ブランケットがあると睡眠中の冷え対策にも効果的です。



バスによっては、ブランケットを貸してくれるケースもあります。
締めつけのないゆったりした服装が基本
夜行バスでは長時間同じ姿勢で過ごすため、体を締めつけないゆったりとした服装が理想的。
ジーンズやベルト付きのパンツなどは、腰やお腹に負担がかかりやすいため避けたほうが無難です。
スウェットなどのリラックスウェアが最も快適ですが、到着後にそのまま観光へ行く場合は、ワイドパンツなど少しきれいめな服装でもOK。
ベルトを緩めて座るだけでも、お腹への圧迫感が大きく軽減されます。
また、足元はむくみ防止のために脱ぎ履きしやすい靴を選ぶのがおすすめです。
長距離バスでの服装は、到着後の疲れ方にも大きく影響するため、なるべくリラックスできる服装を選びましょう。
便利なアイテムを揃えておく


夜行バスを快適に過ごすためには、快眠グッズなどのアイテムを用意しておくと安心です。
リラックスして過ごすためのグッズがあるだけで疲れ方が大きく変わります。
ここでは、実際に役立つアイテムを3つのカテゴリに分けて紹介します。
睡眠グッズ(ネックピロー、アイマスク、耳栓は三種の神器)
夜行バスでは、首や腰を支えるネックピロー、光を遮るアイマスク、周囲の物音を防ぐ耳栓の3点があると快適さが格段に上がります。
これらがあるだけで睡眠の質が大きく変わり、到着後の疲れも軽減されます。



特にネックピローは、あるかないかで睡眠の快適さがまったく違います。夜行バスだけでなく、海外旅行などの飛行機のときにも使えるし、買っておいて損のないアイテムです。
乾燥対策(マスク、リップクリームもあると快適)
夜行バスの車内はエアコンの影響で乾燥しやすく、喉の不快感や唇の乾きが気になることがあります。
マスクを着用すると喉の保湿に役立ち、睡眠中の乾燥対策にもなります。
また、リップクリームをこまめに塗ることで唇の荒れを防げます。
乾燥を防ぐことで翌朝の不快感を減らし、より気持ちよく1日をスタートできます。



手がかさつきやすい人は、ハンドクリームを持っておくのもおすすめです。
香りが強すぎないタイプを選ぶと、周囲への配慮にもなります。
スマホグッズ(モバイルバッテリーや充電ケーブルは忘れずに)
夜行バスでは、消灯時間までスマホでYouTubeを観たり、音楽を聞いたりして過ごす人も多く、バッテリー消費が早くなりがちです。
コンセント付きの車両でも、座席によっては使用できないことがあるため、モバイルバッテリーを持参しておくと安心です。
また、充電ケーブルを忘れる人も多いので、出発前に手荷物の中に入っているかを必ず確認しましょう。
まとめ
夜行バスは、新幹線などと比べると価格が安く、お財布に優しい移動手段です。
移動しながら眠れるため宿泊費を節約でき、朝から観光をスタートできるのも魅力です。
一方で、熟睡しにくい・渋滞で遅れるなどのデメリットもありますが、座席タイプや持ち物を工夫すれば、ある程度快適に過ごせます。
夜行バスを上手に活用し、浮いたお金で旅行の頻度を増やしたり、美味しいものを食べたりと、より豊かな休日を楽しみましょう。







