旅行でリュック(バックパック)を使用する際、貴重品や大切な荷物をしっかり守るために南京錠を使用することをおすすめします。
国内外問わず、混雑した観光地や交通機関では、スリや盗難のリスクが常に存在します。
リュックに南京錠を取り付けることで、リュックを簡単に開けられないようにし、盗難のターゲットにされにくくなるという効果があります。
しかし、南京錠はつけていれば絶対安全というものではなく、防犯効果を高めるためのポイントがいくつかあります。
この記事では、旅行用リュックに南京錠が必要な理由や、南京錠をつけていても気をつけるべきポイントを解説した上で、筆者も使用している南京錠を紹介していきます。
旅行や外出先での不安を減らし、より安心して旅行を楽しみましょう。
旅行用リュックに南京錠が必要な理由とは?
旅行用リュックに南京錠が必要な理由はいくつかありますが、最も重要なのは安全性の確保です。
日本よりも海外旅行の方が治安が悪いと言われていますが、国内外どちらの旅行であっても、貴重品の盗難被害を防ぐことが大切です。
南京錠をリュックに取り付けることで、以下のような利点があります。
盗難防止
リュックに鍵をかけて、簡単に開けられないようにすることで、リュックを開けるハードルが上がり、スリなどの犯罪者に狙われにくくなります。
鍵などがついていない無防備なリュックに比べ、南京錠付きのリュックはターゲットにされにくいです。
ただし、後でも説明をしますが、鍵をかけていれば絶対安全というわけではないので、注意が必要です。
心理的な安心感
南京錠を使用することで、自分の荷物が安全に守られているという心理的な安心感を得られます。
リュックを背中に背負って移動する際に「カバンを開けられるかもしれない」というストレスを軽減してくれます。
南京錠を選ぶ際の重要なポイント
それでは、リュック用の南京錠を選ぶ際のポイントを解説します。
サイズと形状
旅行リュック用の南京錠を選ぶ際は、コンパクトで軽量な南京錠がおすすめです。
これは、旅行の荷物は、着替えや歯ブラシなど、いろいろと嵩張りやすいので、持ち運びのストレスを軽減させることが目的です。
形状は、U字型やワイヤー式の南京錠がありますが、個人的にはワイヤー式がおすすめです。
これは、リュックのジッパーの金具に取り付ける際、ジッパーの穴のサイズが大きくても小さくてもワイヤー型であれば、通しやすいからです。
U字型の南京錠の場合、適切なサイズでないと、南京錠がジッパーの穴に通らない可能性があります。
ただし、U字型の方が頑丈で耐久性もあるため、U字型を好む方もいるでしょう。
個人的には、コンパクトで軽量なワイヤー式の南京錠がおすすめです。
使いやすさ
南京錠を選ぶ際に見逃せないポイントが、使いやすさです。
旅行中は頻繁に荷物を出し入れするため、スムーズに施錠・解錠ができる南京錠を選ぶことが重要です。
南京錠の解除方法には主にキー式とダイヤル式の2種類があります。
キー式は、専用の鍵を使って解錠するシンプルな方法ですが、鍵を紛失すると解錠が困難になるというリスクがあります。
一方、ダイヤル式は鍵を必要とせず、設定した番号を合わせるだけで解錠できるため、鍵をなくす心配がありません。
特に旅行中におすすめなのは、TSAロック対応のダイヤル式南京錠です。
TSAロック対応とは、アメリカ運輸保安局(Transportation Security Administration, TSA)が認定した特殊な鍵付きロックのことを指します。
TSAロック対応の南京錠やスーツケースは、空港のセキュリティ検査でTSA職員が専用のマスターキーを使用して開錠できるため、鍵を破壊せずに荷物をチェックできる仕組みになっています。
特に海外旅行が趣味の方や、これから海外旅行に行ってみたいという方は、TSAロック対応の南京錠がおすすめです。
南京錠だけでは防ぎきれない「ポテチ開け」などに注意
南京錠をリュックに取り付けることは、防犯対策として有効ですが、すべての盗難を防げるわけではありません。
例えば、海外旅行に行った際に、南京錠をかけた貴重品を入れたリュックをホテルに置いて出かけた場合、「ポテチ開け」と呼ばれる手法で盗難被害にあうことがあります。
ポテチ開けとは、南京錠がかかっているリュックでも、ジッパー部分を横に引っ張ることで、チャックの部分を開ける手口です。
下の写真の赤矢印の部分を横に引っ張ります。
すると、下の写真のようにチャック部分が開いていってしまいます。
また、ポテチ開け以外にも、置き引きにあったりした際、リュック自体をナイフなどで切り裂かれ、中身を盗まれてしまうこともあります。
「では、南京錠は意味がないの?」と言われると、そんなことはありません。
リュックを持って移動している際に、南京錠をかけていれば、そのリュックを狙うハードルが上がると思いますし、防犯対策をしている旅行者として、ターゲットにされにくい確率が上がります。
盗難被害のリスクを減らすために、次のポイントを押さえておきましょう。
- 外出中は、南京錠をしていても、リュックは肌身離さず持っておく。
- 人混みや電車の中などは、リュックは背負わず、体の前に持っておく。
- ホテルから外出する際は、貴重品を持っておく(特に海外)。
これらのポイントを守って、しっかりと盗難対策を行いましょう。
筆者が使用しているおすすめの南京錠
では、筆者が使用している南京錠を紹介します。
筆者が使用しているのは、「アイアイ(AIAI)の TSAワイヤーロック」です。
3桁のダイヤル式ロックで、ナンバーは自由に設定することができます。
また、ワイヤー式なので、ある程度ジッパーの穴が小さくても使用することができます。
ちなみに、3桁のダイヤルロックの場合、20分程度あれば鍵が解除されてしまうため危険との意見もあります。
個人的には、20分も鍵を触られる状況というのは、すでに荷物が盗まれているケースだと思うので、気休めにしかならないと思いますが、不安な方がいれば4桁のロックを買ってみるのも良いのではないでしょうか。
3桁のロックでも、盗難の抑止力にはなります。
南京錠は、荷物の中身が盗まれるのを完全に防ぐというよりも、移動中の盗難のターゲットにされにくくするために使用する。という考えの方が良いでしょう。
まとめ
旅行中の盗難被害を防ぐために、南京錠の使用が効果的な防犯対策のひとつです。
混雑した観光地や公共交通機関を利用する際、リュックが狙われることは少なくありません。
南京錠を使うことで、リュックを開けるハードルが高くなり、盗難のリスクを軽減させることができます。
しかし、南京錠だけでは防ぎきれない手口も存在するため、リュックや貴重品を常に目の届く場所に置くといった防犯意識を持つことが非常に重要です。
これらの対策をしっかりと行い、安心して旅行を楽しみましょう。